特集・特別企画: メディアアート月間 「デジタル・ショック」
CCMC 2012
CCMC 2012
  • 2012年02月18日 (土) 13時30分 - 2012年02月19日 (日) 21時00分
  • 各部の30分前にドアオープン
  • 会員:1000円(一日通し券)/2000円(二日通し券)
  • 一般:1500円(一日通し券)/2500円(二日通し券)
  • 学生:1000円(一日通し券)/2000円(二日通し券)
  • お問い合わせ: 東京日仏学院 03-5206-2500

<アクースモニウムに寄せて>

2001年夏、私はGRM夏期アトリエの講習生の中にいた。最終日にGRMで開催されたコンサートで初めて体験した8chの音響システムと目の前に用意された8本のフェーダーは当時の私には恐ろしく巨大で重厚なシステムに思え、その音響空間に圧倒された。音響システムを伴うコンサートにおいて、多くの場合音響業者へ依頼することで音のみならず会期中の運用メンテナンスが保証され、作曲家は作品の上演のみに集中できる。潤沢な資金があれば毎度そのようにしたいものだが残念ながら現実はそうではないのでこの方法では機動性に欠け、この音楽を届ける、という活動の中でアクースモニウムを持っていないことが大きな障害となった。コンサートホールのような場所だけではなく、もっと小さなスペースでも対応できるようにしたい、と頭を悩ましていた時、やはり作曲家自らがアクースモニウムによって演奏・上演するのであれば、弦楽器や管楽器奏者が自身の楽器を持つことが当たり前のように自身で所有するべきなのではないか、と考えるに至った。

私のアクースモニウムは2003年に自宅に導入した8chマルチチャンネル音響システムを中心に拡大・発展させたものである。ADAT-HDでのマルチチャンネル作品の上演のために2006年には14chまで拡張した。当初は30㎡を想定した音響空間でのシステム構築から始まり一度に全てを揃えることは不可能であったので毎月1ペアずつスピーカーやアンプを追加していくことを目標にした。スピーカーは拾ったもの、知人から頂いたもの、オークションで落札した壊れたもの等、多くがコンディションの悪いものばかりでパーツを取り寄せ修理・再生したものも多いがそれだけ思い入れも深くなっていく。2007年に最初のコンソールをシステムに追加導入し、小型スピーカーばかりを揃え田舎町の小さなスペースで定期的に電子音響ライブを開催した。そこには現在第一線で活躍する泉川秀文氏、石上和也氏、柴山拓郎氏、檜垣智也氏、向山千晴氏、山本雅一氏、そして教子達に御出演頂いたことが思い出される。2010年に武藤勲氏の協力により24chコンソールを導入したことをきっかけにスピーカー、パワーユニットも刷新し、より大きな空間にも対応できるよう中型機種へ移行した。株式会社ソーケン、ソーケン製作所、プロシード株式会社、生形三郎氏、柴山拓郎氏の協力で無指向性スピーカーの開発に着手し、システムの一部にオリジナルスピーカーを導入できるまでに至った。とは言え未だ不完全な部分も多くあるので毎度足りない部分は多くの方に御協力頂いている状態である。音響の好みは千差万別であるからそれ故多様なアクースモニウムがあるべきで、 選択肢の可能性を広げる意味でも今後所有する人が増えていくことを願うし、それが国内各地でこの音楽をより身近に体感できる機会の増加にも繋がるのではないだろうか。 私のアクースモニウムは一例に過ぎない。演奏者・所有者・現場での構築者の意思と熱意で如何様にも発展・改良させていくことのできる可能性を秘めた楽器、それが私にとってのアクースモニウムである。(吉原太郎)

 

2012年2月18日(土)

13:30第1部 アクースモニウム・ライブ・コンサート1
成田和子、檜垣智也、長瀬元應、山本雅一

14:30第2部 アクースモニウム・ライブ・コンサート2
葛西聖憲、高野大夢、永野隆満、岡本久、かつふじたまこ

15:30第3部 アクースモニウム・ライブ・コンサート3
泉川獅道、仲條大亮、足本憲治、柴山拓郎

16:30第4部 アクースモニウム・ライブ・コンサート4
菅谷昌弘、森田信一、内藤正典、吉原太郎、向山千晴

休憩

18:00第5部 アクースモニウムのデモンストレーション
講師:檜垣智也
今回のコンサートで使用されるアクースモニウム(吉原太郎氏所有)について、実際の操作をお見せしながら解説します。

18:30第6部 アクースモニウム・ライブ・コンサート5 
FUTURA20周年記念
ドニ・デュフール、ヴァンサン・ロブフ、ギヨーム・コントレ、フィリップ・ルグリネル(演奏:渡辺愛、大塚勇樹)

19:30第7部 アクースモニウム・ライブ・コンサート6 映像特集
宮木朝子、上原和夫(招待作品/演奏:檜垣智也)、中村滋延(招待作品/演奏:檜垣智也)、渡辺愛、由雄正恒

カクテル・パーティー

 

2012年2月19日(日)

15:00第1部 公募入選コンサート1
渡邊麻理果、佐藤亜矢子、木村嵩洋、長田大夢、関光穂

16:00第2部 公募入選コンサート2
一川貴司、山田聡美、佐藤翼、坂野伊和男、山田愛歩

17:00第3部 公募入選コンサート3
大場かおり、宮下芳郎、石川泰昭、静園、新居正教

18:00第4部 公募入選コンサート4
大塚勇樹、大野茉莉、藤城達也、永松ゆか、小林翔子、吉田育美

19:30第5部 2012年度「ACSM116賞」、「MOTUS賞」、「FUTURA賞」の発表と授賞式 
審査委員長:クリスチャン・ザネジ氏 
(作曲家/フランス国立視聴覚研究所音楽研究グループINA-GRMメンバー、ラジオ・フランスの“Festival Presence electronique”監督)
※各賞の発表と講評はフランスと回線を結び行います。

アクースモニウム・ライブ・コンサート7:クリスチャン・ザネジ
“2006, l'aube rouge/2006年、赤い夜明け”
“Ambiance Matisse/マチスの雰囲気”
“Audiovisages/オーディオヴィザージュ”(映像:REP)
(演奏:檜垣智也)

 

アクセス
東京日仏学院エスパス・イマージュ

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